二次元/ゲーム関連

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小説を消化するスレ  


ひとつ、ふたつ....、しとしとと降る雨が葉を伝って地面に落ちる。
重さがなくなることで跳ね上がる葉の先に飛ばされた飛沫が下にいた蟻にぴちゃりと落ちる。

「あ、溺れた。」

次々と落ちる滴の波紋に揺られ一向に地面へたどり着く気配のないそいつに向かって窓枠から乗り出し枝を差し向ける。
ちょい、とつついてやればようやっと陸にたどり着いたのに動かない。
触角が小さく動いているのはわかるが、結局のところもうまもなくで消える命なのだろう。ならばこの先何をやったって構わないだろうし....。さっさと殺してやるのが最善だろう。
岸までと誘導した蜘蛛の糸は、足元から這い上がる亡者の如く残酷に、けれども軽やかに。先ずは腹部、それから胸部、最後に頭部。
プチ、プチ、という命が消えるには軽い音がやけに耳に響いた。

「ァにやってンだ。帰るぞ愁。」

後ろから頭頂をノックする男に、うーぃ、と間延びした返事をして机の横に掛けていたリュックを背負う。
訝しげに此方を眺める男は肩を竦め教室を出る。

毎日の帰り道、今日は雨。

◆PhA54c8gbp
04/27 07:06    

1  ◆PhA54c8gbp


騒がしい....。
ガヤガヤと騒ぎ立てる隣の男子に心内で悪態をつく。
まぁDQNに声をかける強さなんて持ち合わせていないし、声かけたらかけたで気が狂いそうだ。

「な、長谷川!」

長谷川....、長谷川.....。え、俺?
脳内処理が遅れたものの、ふと顔をあげて声をかけられた方向へ視線を送る。

「長谷川ってアイツと仲良いよなー、やっぱ噂通りの奴なの?」

ふい、と背中側に向けられている親指の先には刈り上げの男。
目の前にいるDQNが言うに、まぁよくない噂が流れているんだろう。
ただの腐れ縁だと言うのに。馬鹿馬鹿しい。

「どんな噂が流れているか知らないけど、まぁ、面倒な奴だよ」

一言言わないとずっとひっついてこようとするし。
やっぱりぃー?とトーンの上がる声に耳鳴りがして眉をひそめる。

「愁、屋上」

ン、と返事をして彼奴についていく。

いつもの休み時間。一寸五月蝿い。

04/28 18:04    

    

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